春を告げる和菓子〜鶯餅〜

みなさん、こんにちは

新しい年が明けたと思ったら、あっという間に一月が過ぎていこうとしています。まだまだ寒さが厳しく、春の訪れが待ち遠しい季節ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

寒さが和らぎ、春の兆しが感じられる季節になると、和菓子屋さんの店先に並ぶのが「鶯餅(うぐいすもち)」です。ふんわりとした求肥(ぎゅうひ)にこしあんを包み、仕上げにきな粉や青大豆粉をまぶした上品な一品。今回は、この春の風物詩ともいえる鶯餅の由来や作り方についてご紹介します。

鶯餅の由来


名前の由来は、豊臣秀吉が名付け親になっています。
大和郡山の城主だった豊臣秀吉の弟・秀長がお茶会に秀吉を招いた際に献上された餅菓子の美味しさに喜んだ秀吉が鶯に見た目が似ていることから「鶯餅」と命名したのが由来とされています。

鶯餅はもともと黄土色(きな粉色)でしたが、戦後、春をイメージして緑の要素が加わり青大豆のきな粉が使われるようになったという歴史があります。

ちなみに豊臣秀吉に献上した鶯餅を作ったのが、奈良県大和郡山市にある「本家菊屋」さんです。400年以上もの歴史のある老舗で鶯餅が「御城之口餅(おしろのくちもち)」という名前で販売されています。可愛らしい一口サイズの御城之口餅は、上品な甘さの餡ととろけるような餅、そしてきな粉の香ばしさが口の中で広がります。歴史情緒あふれる逸品、一度味わってみてはいかがでしょうか?

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うぐいすきな粉ときな粉


一般的に、鶯餅には「青大豆から作られたきな粉(うぐいすきな粉)」が使われますが、普通のきな粉(黄大豆製)を使うこともあります。

• うぐいすきな粉:黄緑色で、香ばしさとほのかな甘みが特徴

写真は青大豆


• 普通のきな粉:黄色で、香ばしさが強く、より素朴な味わい

写真は大豆


和菓子屋によっては、どちらを使うかが異なりますが、青大豆のきな粉を使うとより「鶯らしさ」が際立ちます。

修行時代の思い出


まだ新人の頃、鶯餅の包餡に苦戦していたのを思い出します。

練切の包餡と違い、餅生地は熱々でしかもとても柔らかく、手早くあんこを包まないと綺麗な形に仕上がりません。
あんこ自体も生地の固さに合わせて柔らかめに炊いており、ヘラで生地をすくい生地に乗せる作業も一苦労。大きさも重さもバラバラで初めの頃は全然上手くできませんでした。
職長と対面で同じ作業をしていたので、職長の手の動きをお手本にしながら、少しずつ改善していきました。
職長の手捌きを見ながら「やっぱりプロは違うなあ。早く技術を身につけないと」と思ったものでした。

次にご紹介する鶯餅レシピはご家庭でも作りやすい方法ですのでご心配なく(笑)

簡単!手作り鶯餅レシピ


おうちでも簡単に作れる鶯餅のレシピをご紹介します。

材料(6個分)

• 白玉粉 … 50g
• 水 … 80ml
• 砂糖 … 30g
• こしあん … 120g(6等分に丸めておく)
• うぐいすきな粉(または普通のきな粉)…適量

<作り方>

1. 求肥を作る
• ボウルに白玉粉を入れ、水を少しずつ加えながら混ぜる。
• ダマがなくなったら砂糖を加え、さらによく混ぜる。
• 耐熱容器に移し、ラップをせずに電子レンジ(600W)で1分加熱。
• 一度取り出してよく混ぜ、さらに1分加熱。透明感が出るまで繰り返す。

2. 成形する
• まな板にうぐいすきな粉を広げ、求肥を取り出す(熱いので注意)。
• 6等分し、丸めたこしあんを包む。 • 両端を少しとがらせて、うぐいすのような形にする。

3. 仕上げ • うぐいすきな粉をまぶして完成!

鶯餅は、抹茶やほうじ茶と一緒にいただくのがおすすめ。優しい甘さときな粉の香ばしさが、春の訪れを感じさせてくれます。

また、ひな祭りやお花見のお供にもぴったり。手作りすれば、お子さんと一緒に楽しむこともできますね。

春の風情を味わいながら、ぜひ手作り鶯餅に挑戦してみてください!